自分がどんなに好きなものでも、嫌いな人もそれが好きだと知ると、なぜか途端に熱が冷めることがある。
嫌いな人が好きなものは、全て憎むべき対象に思えてくる。
もちろん、頭では嫌いな人と嫌いな人が好きなものとは何の関係も無いことは理解できるのだ。
それでもそんなふうに思ってしまうのは、嫌いな人と同じ価値観を持ちたくないという気持ちから生まれるものだろう。
でも、当然嫌いな人とだって価値観の重なる部分は少なからずあるだろう。
嫌いな人が好んでいるという理由だけで、自分の好きだったものや好きになれそうなものを嫌いになるなんて、もったいない。
そんなフィルターは捨てて、真っ新な状態で世界を見よう。
嫌いな人が増えれば増えるほど、世界がどんどん狭くなっていくのは良くない。
嫌いな人に価値観を左右されることが、最も悔しいことだから。
逆に、好きな人に合わせて、そんなに好きじゃないものを好きになろうとすることもあるかもしれない。
それも自分を偽ってしまうことだから、あまり良くない。
それを本当に好きになれればとても良いのだが、無理をすれば、結局どこかで崩れてしまう。
ただ、自分が無理をしていることに気づくのは意外と難しい。
だから、普段から自分がありのままでいられているか、自分の心に問いかけてほしい。
誰が何と言おうと、自分の心の思うままに、好きなものは好き、嫌いなものは嫌いだと言い続けたい。
もっと言えば、好きになるのも嫌いになるのも、その一要素だけで十分だ。
その全てが嫌いということはありえないし、全てが好きということもありえないのだから。