人は生まれてから死ぬまでの間に、多くの言葉を発し、多くの言葉をもらう
だから、言葉というのはその人の一部となり、他人に影響を与え、時に自分自身も影響を受ける
もちろん、人は言葉だけでできているわけではなく、行動もその人を形成する一つだろう
だが、その行動も心が無ければ成立せず、心の中には必ず言葉があると思うのだ
だから、全ては言葉から始まっている
いろんな言葉を知れば、それだけ多くの心情を言語化して伝えることもできる
そして、心を言葉で捉えることができるようになれば、自ずと行動も起こしやすい
なかなか行動を起こせない人は、意外と自分の心を説明できていないことが原因であることが多いのだ
また言葉とは面白いもので、一人の発した言葉が、その人一人のものであり続けることは稀だ
なぜなら、大抵は言葉を発した側がいれば、受け取った側もいるからだ
たとえば、一人が死ねと一人に言ったとする
すると、言った方の人生の歴史にも、言われた方の人生の歴史にもその言葉は永遠に残る
つまり、自分の発した言葉というのは、たとえ自分が忘れていたとしても、相手や周りでそれを聞いていた人の中で残り続ける
どうせ覚えてないだろうと思うなら、人を傷付ける言葉を多用していけばいい
けれど、周りは思っている以上に自分のことを見ている
それに言葉は時に暴力よりも深い傷を残す
言葉は何度でも思い出して、そのたびに同じ痛みを自分の心に与えることができるからだ
言葉を発する時は、慎重にならなければならない
現代は自分は名乗ることもなく、簡単に人を傷付けることができる時代だ
すると誰にも見られていないから、安心してひどい言葉を投げかけられるかもしれない
でも、本当にそれでいいのか
先程も言ったが、自分の人生の歴史にもその言葉は残るのだ
別にずっと良い子ちゃんでいろとは言わない
腹が立って悪口を言ったことがあっても構わない
だけど今からでも、死ねとかバカとか言うよりは、ありがとうとかすごいとかって言葉で溢れた人生の方がよっぽど良いと俺は思うんだ
良い言葉を使っていれば、良い言葉が返ってくるし、逆も然りだ
生きていればたまには、嫌な思いもするだろうけど、それにつられて自分も誰かを傷付けるのだけは避けたい
自分の発した言葉が、その人の人格を作り、その人格で周りの人間関係が築かれ、その人間関係が人生を作る
良い人生は良い言葉から始まる