詐欺師は何を売っているのか
それは自信だ
自信しかないと言っても過言ではない
まともに稼ぐ能力はないくせに、自信だけは満々で偉そうだ
言わば顔と頭が一致していない
では、そんな奴らからは何一つ学ぶことが無いかといえばそうでもない
根拠もなく自信が持てるという、その能力は得たいものだ
自分がさもすごい者であるかのように見せたり、別人になりすましたり、とにかく詐欺師は自分を偽らなければならない
その時、おどおどしていては、簡単に相手に怪しまれる
だから、ハッタリをかまして、マウントを取るのだ
この能力があれば、まともに働いても充分成功できるのにな、なんて思う
人を騙して稼ごうなんていうのはダサいし、そもそも法に触れる行為だから、決してしてはいけない
でも逆に、まともに働いていて能力も高いのに、自分に自信が持てない人の何と多いことか
せっかく能力があるのに、誰からも認めてもらえずおどおどしてしまうくらいなら、少しくらいハッタリをかましてやるくらいの勇気と自信を持つ努力をすべきだ
詐欺師も、嘘に嘘を重ねたような土台の無い自信であるから、人としての成長は何一つとしてないが、それでも自信をつけるために何度も何度も練習していることだろう
ならば、俺たちもまずは自分のことを語れるくらいにはなろう
どんなに才能があっても、自信のない奴に誰も魅力を感じてくれないのだから
自分のことを語るには、自身の過去、現在、未来を整理し、そして信条や、人生におけるあらゆる問いに対する自分なりの答えを持つことが必要だ
悩んだ先に自分なりの答えを見つけていけば自ずとそれが自信になる
大丈夫だ
俺たちはこれまでたくさん悩みにぶち当たって、それを全て乗り越えてきた
だって今こうして生きているのだから
後悔なんてする必要はない
ただ今の自分を全肯定してやるだけでいい
過去の自分がしてきた選択を誇りに思うだけで、今の自分が自信に満ち溢れて、未来の自分はますます輝いていく
当然、自身の現状と感情が矛盾している場合もあるだろう
けれど、それが何だというんだ
心が一つである必要はない
だから、その矛盾も全て含めて、それが私なのだ
誰にも文句は言わせない